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 高齢になっても働くのが当たり前、そんな時代がやって来るのだろうか。年金や貯蓄だけで老後の生活費は足りるのか、不安を抱いている人は少なくない。日本という国全体をみても、少子高齢化で若い世代が減り、政府は高齢者を労働力に繰り入れようとしている。老後が消えていく時代の生き方について、「波平さん世代」の記者2人が考えた。

「波平さん」1人目 浜田陽太郎(53)編集委員

 サザエさんの「波平さん」は54歳。朝日新聞で連載が本格的に始まった1950年代は55歳定年が普通で、その直前という設定だ。そして当時の平均寿命は60代。それがいま、男女とも80代に突入した。

 少子化による労働人口の減少を補うため、高齢者も働かないと社会が立ちゆかない時代に入った。実際、年をとっても「働きたい」と思う人が多いことは、日本社会にとって福音だ。

 「人生100年」時代、安心感を持つために個人の自助努力と社会保障制度を「ベストミックス」させるにはどうすればいいか。参考になるのが「WPP」という考え方だ。

 まず、働けるうちは長く働く(work longer)。私的年金(private pension)が中継ぎし、最後は公的年金(public pension)で締める。年金の制度と実務に詳しい谷内陽一さん(第一生命)が考案したキャッチフレーズで、2018年の日本年金学会で発表した。

 十数年前、プロ野球の阪神で活躍したリリーフ投手陣は、その頭文字から「JFK」と呼ばれたが、人生後半は「WPP」で備えよ、というわけだ。

 かつて公的年金に個人年金や企業年金を「上乗せ」して、終身(死ぬまで)受け取れる「先発完投」が理想型とされてきた。

 この発想を転換し、個人の備えを5~10年の「中継ぎ」と割り切れば自助努力の範囲が「見える化」し、「いくら用意すればいいか分からない」という不安は和らぐ。

 締めは、国が終身の受け取りを保障する公的年金だが、受け取りをなるべく遅くするのがカギだ。

 公的年金の受給開始時期は、個人が60歳から70歳の間で自由に選べる。早く受け取る「繰り上げ」受給をすると年金月額は減る。遅くする「繰り下げ」だと増え、70歳からだと約4割増しになる。その分、安心感は増す。国はさらに75歳まで受給開始を待てるようにする方針だ。

 疑心暗鬼になる人もいるだろう。

 たとえば「早く死んだら受け取…

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