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 新型コロナウイルスの広がりで、京都市のベンチャー企業が2月に売り出したメガネ型の端末「スマートグラス」に問い合わせが相次いでいる。遠隔でリアルタイムに作業員へ指示できるため、中国に工場を持つメーカーが期待を寄せる。

 開発したのは、2016年設立の「ハイシンク創研」。スマートグラスをつけると、作業員の見た映像が付属カメラを通じて日本にいる技術者へ送られる。技術者はパソコンを操作して、仕事の手順書などをスマートグラスに浮かび上がらせたり、音声で指示したりできるという。価格は税抜き300万円からで、使用料が月数万円かかる。

 新型肺炎で中国の工場を休止し、日本人技術者を帰国させたメーカーにとって、いかに生産を再開させるかが課題だ。巽(たつみ)雅幸社長は「再稼働に必要な作業は複雑で日本人が担うことが多い。発売直後から商談が相次いでいる」。同社の従業員約50人のうち約3割はシャープ出身。同様のサービスは他にもあるが、製造現場に精通した技術者を抱え、工場の設備や環境にあわせて仕様を変えられる点が強みだという。(福山亜希)