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 衆院予算委員会は26日、一般的質疑と安倍晋三首相が出席する集中審議を行い、国内で感染拡大が続く新型コロナウイルス問題について野党から質問が相次いだ。「マスクをしなさいと言われてもマスクがない。いつ店頭に並ぶのか」「東京五輪・パラリンピックは開催できるのか」などと追及を受けた政府は、説明に追われた。

拡大する写真・図版衆院予算委で、立憲民主党の枝野幸男代表の質問に答弁する安倍晋三首相=2020年2月26日午後2時19分、岩下毅撮影

検査の保険適用は?マスクはいつ買える? 新型肺炎で野党追及

 無所属(野党統一会派)・山井和則氏 (陽性か陰性かを見極める)PCR検査の保険適用は、いつごろをめどに目指すのか。

 加藤勝信厚生労働相 (検査を実施する)受け皿ができないままやったら混乱を起こす。もう少し時間をほしい。診療報酬はこのぐらいだよ、という姿勢は一両日中に示したい。

拡大する写真・図版衆院予算委で、野党統一会派の山井和則氏の質問を聞く加藤勝信厚労相(左)=2020年2月26日午前10時58分、岩下毅撮影

 山井氏 (集団感染が起きたクルーズ船で対応に当たる)橋本岳厚生労働副大臣が感染している可能性がある。検査はいつするのか。体調はどうなのか。国会に出るのか。

 加藤氏 (船)中で全体の調整業務をしている。彼が下船するタイミングで検査を受けてもらう。本人は健康で熱もないということだ。

 山井氏 「マスクをしなさい」と言われてもマスクがない。いつになったらマスクが店頭に並ぶのか。

 菅義偉官房長官 1月の最終週だけで9億枚出ている。異常な状況を理解して欲しい。国内企業で24時間の態勢を敷いており、来月には月産6億枚の供給力になる。在庫が不足している医療機関から(順番に)出荷され、店頭に並ぶまでには時間がかかることが想定される。

 立憲・枝野幸男氏 政府対策本部では、厚生労働省の他の役所はひとごとだ。対策本部で何をやったのか。

拡大する写真・図版衆院予算委で質問する立憲民主党の枝野幸男代表=2020年2月26日午後2時1分、岩下毅撮影

 安倍晋三首相 対策本部自体は各大臣が集まり、決定されたことを私から伝え、指示が各省庁に伝わる。事前に、実質的な議論は総理執務室で行っている。実質的には相当の時間をこの問題に割いている。

東京五輪・パラリンピックの開催は大丈夫?

 国民・玉木雄一郎氏 昨日IOC(国際オリンピック委員会)委員が、開催の判断は引き延ばせて5月下旬との見方を示した。(東京)オリンピックは予定通り開催できるか。5月末くらいまで収束できるめどは立っているか。

拡大する写真・図版衆院予算委で質問する国民民主党の玉木雄一郎代表=2020年2月26日午後3時18分、岩下毅撮影

 首相 IOCや大会組織委員会、東京都と緊密に連携をとり、アスリートや観客にとって安心安全な大会となるよう、開催に向けた準備を着実に進めたい。

 玉木氏 (大規模イベントの自粛について)明確なガイドライン、基準を示すべきではないか。

 首相 国として決めてもらいたいという気持ちもあるかもしれないが、一律的にやるのではなく、その地域で判断してもらいたい。全国的なイベントは国が判断しなければいけない。

コロナ対策予算、「あまりに少なすぎる」との指摘も

 共産・藤野保史氏 現在審議されている2020年度予算案には、コロナ対策費は1円も計上されていない。政府の財政措置は予備費103億円を含む総額153億円に過ぎない。あまりに少な過ぎる。予算(案)の修正が必要ではないか。

拡大する写真・図版衆院予算委で質問する共産党の藤野保史氏=2020年2月26日午後4時53分、岩下毅撮影

 首相 まずは、経費と今年度予備費を活用することで国民の生命と健康を守ることを最優先に、必要な対策をちゅうちょなく実行していくことが可能と考えている。

桜を見る会の夕食会、「一筆とって国会に提出を」 首相は拒否

 藤野氏 (前日の夕食会について会場となった)ANAインターコンチネンタルホテル東京側は、明細書は例外なく発行していると書面で回答している。もし首相が「例外があった」と主張したいなら、ホテル側から「例外として明細書を発行していませんでした」と一筆を取り、国会に提出してもらうしかない。

 首相 私の事務所がホテル側に確認した結果を私自身が正式に国会に報告し、議事録にも残されている。しっかりと回答しているものと承知している。

検察官の定年延長問題、「1回撤回してやり直さないか」

 立憲・黒岩宇洋氏 今日の予算委理事会に検察官の定年延長について1月16日のメモが出てきた。解釈変更の時期を証明できる文書なのか。

 森雅子法相 はい。1月16日に部内で解釈について検討していたことを証明できるものと考えている。

 黒岩氏 大臣も法律家。法廷でこのメモだけで事実認定できるのか。

 森氏 私が法律家、また、法務大臣としてこの国会で答弁をしているということがその証明だ。

拡大する写真・図版衆院予算委で、立憲民主党の黒岩宇洋氏の質問に対する森雅子法相(中央)の答弁内容に関して、抗議するため席を立つ野党理事(手前)=2020年2月26日午前10時31分、岩下毅撮影

 玉木氏 1回撤回して解釈の整理や過去の立法意思の確認をした上でやり直さないか。(黒川弘務・東京高検検事長は)違法な状態で定年が延長され、今の身分は法的安定性の極めて薄い地位になっている。

 首相 東京高検検事長の勤務延長については、検察庁の業務遂行上の必要性に基づき、検察庁を所管する法務大臣から閣議請議されたもので、何ら問題ないものと考えている。