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 なりたい自分と見られる自分。背伸びしながら日々装い、私たちは大人になりました。自分なりの美を探す手がかりとなったのは、1970年代以降、ファッションで未知の世界を次々と見せてくれた雑誌です。アンアン、オリーブ、エル・ジャポン……。時代や経験を経て「おしゃれ」はどこへ向かうのでしょうか。スタイリストとして半世紀近く、日本のファッション雑誌をリードし続ける原由美子さん、雑誌と歩んだ自分史を語るライターの中沢明子さんとともに考えます。

大人のおしゃれ、「今」への説得力 スタイリスト・原由美子さん

拡大する写真・図版原由美子さん

 20代でスタイリストを始めた頃は、職業自体が知られていなくて、撮影交渉のためには、働く大人の女としての「押し出し」が必要だと考えました。選んだのが紺の上着にベージュやグレーのパンツの組み合わせ。ファッションの世界らしくないという人もいましたが、基本の服を自分らしく着くずすのが私のおしゃれです。

 欲しいものが少なかった分、似合うものを悩みながら探し、勇気を出して買いました。手に入れるまでに時間をかける。ものが豊かでファストファッションを、この値段ならいいかなと気軽に選ぶ感覚とはだいぶ違いましたね。

 女性誌でのスタイリングは海外の流行を取り入れながら、読者が何を選んだらよいかの提案をいつも意識しました。着る人の目線で選びたかったからです。

 ファッションの流行は、らせん階段のように回ると言います。繰り返し登場するのは1970年代。だれもが希望を持っていた時代への憧れです。ヒッピー文化が流れ込んできたパリでモードが花開き、体を服の中で自由に動かせるビッグシルエットが登場した。長い袖はまくっていいという着こなしに、自由への思いを込めました。

 反対に、80年代の極端なボデ…

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