拡大する写真・図版表彰が発表され、場内から盛大な拍手を受けたサウス・ブロンクス・ユナイテッド=Getty Images for Laureus

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 赤や青、紫などの鮮やかなドレスをまとった人や、タキシード姿の人たち――。2月中旬、きらびやかな服をまとった著名人たちがレッドカーペットを歩くイベントがあった。各界の「セレブ」が集うこの日の主役は、現役を含むアスリートたちだ。前年のスポーツ界を振り返って感動や功績を祝う催しで、様々な競技のレジェンドが一堂に会する。一方で、スポーツの可能性を考えさせられる日でもある。

 2月17日、ベルリン市内の会場。欧米やアジア、中東などの国から駆けつけた報道陣のテンションは、おのずと上がっていた。無理もない。自分たちが幼いころ、テレビで見ていた「伝説」と言われた選手たちが、目と鼻の先にいるのだ。

拡大する写真・図版世界スポーツ賞の表彰式でホスト役を務めた俳優のヒュー・グラントさん=Getty Images for Laureus

 サッカー界のレジェンドでは、ルート・フリットさん(オランダ)にアレッサンドロ・デルピエロさん(イタリア)。夏季五輪競技では、米プロバスケットボール(NBA)のマーベリックスでプレーし、歴代6位の3万1560得点を挙げたディルク・ノビツキーさん(ドイツ)や、「白い妖精」と呼ばれた体操女子の五輪金メダリスト、ナディア・コマネチさん(ルーマニア)が確認できた。

 現役も負けていない。男子マラソン世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)、陸上の女子短距離のシェリーアン・フレーザープライス(ジャマイカ)、ラグビーワールドカップ日本大会で優勝した南アフリカの選手たちの姿もあった。よほど好きな選手がいたのだろう。隣のスペースを陣取っていたスペインのテレビクルーの1人は、我慢しきれずに携帯電話を取りだすと、何かスペイン語で叫びながらシャッターを押し続けていた。

拡大する写真・図版ローレウスの表彰式前に記者会見に出席した会員たちと男子マラソン世界記録保持者のキプチョゲ(右から2人目)=2月17日、ベルリン、遠田寛生撮影

 アスリートたちが参加していたのは、「世界スポーツ賞」の表彰式だ。スポーツを通じ、世界規模で社会貢献活動に取り組む「ローレウス」が毎年主催している。出席者の顔ぶれも含め、その豪華絢爛(けんらん)ぶりから、「スポーツ界のアカデミー賞」とも称される。

 同組織は2000年に独ダイムラー社と、高級ブランド品を展開するスイスのリシュモングループが共同で設立した。18年2月から三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)がグローバル・パートナーに加わっている。

拡大する写真・図版ローレウスの女子最優秀選手賞の最終候補に選ばれた陸上短距離のフレーザープライス=2月17日、ベルリン、遠田寛生撮影

 表彰式では男女別に最優秀選手が選ばれ、最優秀チーム、障害スポーツ、カムバック賞などがある。日本ではまだなじみが薄いが、欧米では特に注目度が高い。歴代の受賞者は、男子ではゴルフのタイガー・ウッズ(米)や陸上短距離のウサイン・ボルト(ジャマイカ)、女子ではテニスのセリーナ・ウィリアムズ(米)らそうそうたる顔ぶれが並ぶ。昨年は女子テニスの大坂なおみ(日清食品)が日本選手で初めて、最も躍進が著しかった個人やチームに贈られる「ブレークスルー賞」を獲得して話題を呼んだ。

 うれしさに、受賞者が涙を流す場面もあった。裏を返せば、それだけ価値ある表彰ということだろう。今回、男子の最優秀選手の1人に選ばれたサッカー・スペインリーグのバルセロナFW、リオネル・メッシ(アルゼンチン)も、受賞をとても喜んでいた。シーズン中のためビデオメッセージのみでの参加となったが、「普段は個人スポーツの選手の選出が多いので、とても光栄に感じている」と話した。

拡大する写真・図版バルセロナのメッシとともに、最優秀男子選手賞を受賞した自動車F1でメルセデスのルイス・ハミルトン(右)。イングランド・プレミアリーグのアーセナルなどを指揮したベンゲル元監督からトロフィーを授与され笑顔をみせた=Getty Images for Laureus

 表彰式の華やかさばかりに目が行きがちだが、組織の目標は実は別にある。それは、ローレウスの持つ「スポーツ・フォー・グッド財団」がスポーツをきっかけに、世界中の若者や子どもを支援することだ。

 「スポーツは世界を変える力が…

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