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 JASRACって知ってますか。ヤマハなどの音楽教室との訴訟が注目を集めるなど、何かと話題になる団体です。正式名称は「日本音楽著作権協会」。作曲家や作詞家らに分配するために、著作権料を集めるのが仕事で、その金額は年間1千億円にも上ります。では、どんな場面で、私たち消費者や企業は、著作権料を払わないといけないのでしょうか。「もし、あなたが大学生だったら」という想定で考えてみたいと思います。

駅の発車メロディーも

 きょうは東京都渋谷区のJR恵比寿駅前で友達と待ち合わせ。山手線のプラットホームで鳴っている発車メロディーが聞こえてきました。「そういえば、これってビールのCMで流れていた曲だよね?」と友達に言われて、ネットで調べると……。映画「第三の男」のテーマ曲と出てきました。こうした発車メロディーにも作曲家の著作権が及びます。作曲家の死後70年を経過しなければ、JR東日本などの鉄道会社はJASRACに著作権料を払う義務があります。

拡大する写真・図版恵比寿駅で集合

 根拠になるのは、著作権法に書いてある「演奏権」のルールです。コンサートなどで楽曲を演奏したり歌ったりする際は、その曲の作曲家や作詞家に、著作権料を払わないとなりません。駅のプラットホームはコンサート会場とは違いますが、不特定多数の人に楽曲を聞かせることになるので、コンサート同様、法的には「演奏」とみなされてきました。

お店のBGMは?

 さて、おなかがすいたあなたは友達とカフェに行って、まずはランチで腹ごしらえ。あっ! 耳をすませると、音量は絞っているものの、カフェの店内にBGMが流れていますね。このように、飲食店がBGMを流す際も、JASRACに著作権料を支払う必要があります。

拡大する写真・図版カフェで自撮りする2人

 根拠はやはり「演奏権」です。「私たちが払う料理代の一部は作曲家に届くんだね」。グリーンカレーをほおばる友達にあなたは言います。たしかに、そうですね。レストランは売り上げから光熱費や水道代を払うわけですが、著作権料もそうした費用の一つ。レストランやカフェが直接、JASRACに支払う場合と、BGMの配信会社への支払いの一部がJASRACに入っている場合とがあります。

 JASRACの人たちはしばしば「水や電気がタダじゃないのと同じように、音楽もタダじゃないんです」と説明します。

YouTubeも契約

 さて、おなかがいっぱいになったあなたはYouTubeで、はまっている動画を友達に見せます。テンポ良くユーチューバーが動き、画面が次々と切り替わっていきますね。その背景にはやはりBGM。これもYouTubeを運営するグーグルが、JASRACと包括契約を結んで、著作権料を支払っています。ちなみに、こちらは著作権法では「公衆送信権」と定められています。ネットなどで多数の人に楽曲を送信する際は著作権料を払わないといけない、というルールです。

拡大する写真・図版カフェで動画を見る2人

 カフェを出たあなたと友達はウィンドーショッピングへ。なじみのブランドの服飾店で洋服をみていると、ここでもBGMが流れていますね。もうおわかりですね。そうです。カフェと同様、服飾店もJASRACに何らかの形で、著作権料を払っているわけです。これも根拠は、やはり「演奏権」です。

拡大する写真・図版ショッピングする2人

■カラオケは公衆送信権と…

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