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 安倍晋三首相による臨時休校要請について、菅義偉官房長官は28日午前の閣議後会見で「国会でも総理自らが説明させていただいている」との回答を繰り返した。突然の発表から一夜明けて社会に困惑も広がる中、今後の具体策や全国一律にした理由の明確な説明はなかった。

 菅氏は会見で、「子どもたちの健康安全を第一に考えた」と要請の意義を強調。記者が「保育園や幼稚園はどう運営していくのか。感染が確認されていない地域でなぜ休校が必要なのか。塾や習い事はどうするのか。疑問にまったく答えていない」として、首相による直接の説明を求めたが、菅氏は「総理が今日も国会で答弁をしている」と述べるにとどめた。

 今後の対応について、菅氏は「生じる様々な課題については政府が責任をもって対応したい」としたが、具体策の言及はなかった。

 一方で、学童保育(放課後児童クラブ)については「感染の予防に留意した上で原則、引き続き開所していただく」と述べた。開所時間は長期休暇時に準じるよう求めているとも説明した。政府は、保育園や認定こども園についても「原則開所」を求める。

菅房長官の閣議後会見の主なやりとり

 菅義偉官房長官の28日午前の閣議後会見の主なやりとりは次の通り。

 ――突然の休校要請に至った理由と懸念、具体的な対応策などについての考えは。

 「現在、北海道や千葉県市川市などで学校休業を行うなど、子どもたちへの感染拡大を防止する努力がされているが、ここ1、2週間が極めて重要な時期だ。このため、政府としては子どもたちの健康安全を第一に考え、多くの子どもたちや教職員が日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える観点から、臨時休業を行うよう要請することにした」

 「行政機関や民間企業等においては、引き続き休みが取りやすくなる環境を整えて頂くとともに、子どもを持つ保護者への配慮をお願いしたところだ。こうした措置に伴って生じる様々な課題については、政府が責任をもって対応したい」

 ――昨日の政府からの発信は、対策本部の首相発言のみだ。首相らから詳細な発言もない。発信の仕方にどういう問題があったとの認識か。

 「昨日の対策本部で総理から発信をするとともに、本日の国会でも総理が自ら説明させていただいているが、引き続き国民の皆さんに丁寧に説明させていただきたい」

 ――例えば保育園や幼稚園はどう運営していくのか。感染が確認されていない地域でなぜ休校が必要なのか。学童保育(放課後児童クラブ)は誰が担うのか。塾や習い事はどうするのか。こういった疑問に答えていない状況だ。大きな影響を国民に与えるのだから、首相自身がきちんと質問に答えるべきではないか。

 「総理は今日も国会で答弁をしていると思っている」

 ――臨時休校で生じる様々な課題に対しては、政府として責任をもって対応していくということだが、具体的にどういった対応を想定しているのか。

 「行政機関や民間企業内において、引き続き休みが取りやすくなる環境を整えていただくとともに、子どもを持つ保護者の方々への配慮をお願いしたいところだ。放課後児童クラブについては、感染予防に留意した上で原則として引き続き開所していただくとともに、開所時間は長期休暇時の開所時間に準じた取り扱いとするなど、可能な限り柔軟な対応をお願いしている」

――27日午前の官房長官の記者会見では、休校の必要性について、それぞれの地域単位で判断してもらうと話していた。なぜ政府の判断が変わったのか。

 「学校を休校する、しないという判断は最終的に都道府県だ。北海道では知事の判断で行っている。全体の状況を考えたとき、これからの拡大防止を防ぐために(全国一律の)判断をしたということだ。北海道の件があった当時から、色々議論を重ねてきた問題だ」

 ――感染者が出ていない県もある中で、今回なぜ全国一律に休校を要請したのか。科学的根拠に基づく対応なのか。

 「(感染)拡大を防止するためであって、子どもたちの健康安全を第一に考えたとき、全国(一律に)対応したということだ」