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 新型コロナウイルスの感染拡大で、安倍首相が全国すべての小中高校と特別支援学校について、3月2日から春休みに入るまで臨時休校するよう要請したことを受け、企業は対応に追われている。在宅勤務の対象拡大のほか、子連れ出勤を可能にしたり有給休暇を与えたりと取り組みは様々だ。

 ヤフーは小学生の子どもがいる従業員に子連れでの出勤を認めることを決めた。子どもの預け先がない場合に限り、3月2日から20日まで実施する。正社員・契約社員が対象。派遣、業務委託などの社員については調整中という。

 また、小学生以下の子どもがいるが、コールセンターなどで在宅勤務ができない場合、1日の所定労働時間に満たない勤務となっても遅刻や早退の扱いにせず、1日分働いたものとして給与を支払うという。

 三菱UFJ銀行は3月2日から、子どもの面倒を見るために自宅待機しても、出勤扱いにして給与を払う。有給休暇を使い切っている行員や、パソコンが支給されずに在宅勤務ができない契約社員らが対象だ。

 損保ジャパン日本興亜は、子どもの預け先がないなどの事情で、出社できない社員らに有給の「特別休暇」を与える。日数の上限は設けないという。明治安田生命も小学6年までの子どもを持つ社員に対し、2週間めどの「防疫休暇」を付与する。

 石油元売り最大手のJXTGホールディングスも、小中高校などの子どもを持つ社員でテレワーク対応が難しい場合、有給の「特別休暇」とする。衛生陶器のTOTO(北九州市)は、一斉休校で子育て社員が欠勤になったり半日休暇をとったりしても、3月末までは出勤扱いとすることを決めた。

 阪急電鉄は3月2日以降、家族の介護やボランティア用に認めてきた休暇について、臨時休校で子どもの面倒をみなければならなくなった社員も使えるようにする。

 そごう・西武は、臨時休校で在宅が必要な社員について、所属部門内で優先的な有給休暇が取得できるようにする。店舗販売員も有休取得できるようにした。

 三井物産は3月2日から、小学校4年生までの子どもを育てている社員について、子どもの通学先が臨時休校になれば在宅勤務ができるようルールを緩和する。住友商事は3月1~15日に国内約4千人の全社員を対象に原則として在宅勤務を義務付ける。

 ライオンは全社員の7割にあたる2800人を、2月28日~3月13日、原則在宅勤務にする。米製薬大手ファイザーの日本法人も、医薬情報担当者(MR)を含む全社員約4500人を同じ期間、原則在宅勤務にする。近鉄百貨店はこれまで育児中の時短勤務社員を対象としていた在宅勤務について、3月から事務系の社員全員に広げる。

 パナソニックはすでに、東京・汐留の法人向け事業の従業員約2千人を原則、在宅勤務とし、大阪府門真市の本社などでも職場単位で可能な従業員から在宅勤務に切り替え中だ。「現時点で混乱はでていない」(広報)という。

 ソニーは国内グループの従業員に対し、当面の間、月10回までとするテレワークの上限をなくすことにした。富士通は、国内グループの従業員にテレワークの推奨を通知し、週2回、月8回までとしていた上限も撤廃した。

 日産、ホンダ、マツダなどは、在宅勤務制度やフレックス勤務制度の対象の拡大や条件緩和などで対応する。ホンダは都内の本社勤務などの2千人を原則在宅勤務にする。