安倍晋三首相は29日、1月中旬に国内で新型コロナウイルスの感染者が確認されてから初めて記者会見した。首相が唐突に表明した全国一律の臨時休校要請について「ご理解」と「お願い」を繰り返し、この間の政府対応への釈明が色濃くにじむ内容となった。
首相は会見の冒頭から約20分間、演壇の左右に置かれたプロンプター(原稿映写機)に目をやりながら説明を続けた。
ここで特に強調したのが、27日に表明した全国の小中高校、特別支援学校に対する一律休校要請への「理解」だった。3月が卒業式や進学などを控えた時期であるとした上で「学年をともに過ごした友達との思い出をつくるこの時期に、学校を休みとする措置を講じるのは断腸の思いだ」と述べた。
その後、記者から説明が遅れたことを問われると「十分な説明がなかったのはその通りだが、責任ある立場として判断しなければならなかった」と釈明した。
首相は感染者が国内で確認されて以降、国会審議や対策本部などで発言してきたが、国民に直接語りかける形の会見はこれまでなかった。死者が出た際など、短いやりとりで終わるぶら下がり取材に4回応じただけだ。
公明党からも不満噴出
全閣僚がメンバーの対策本部…

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