[PR]

 2020年度予算が成立し、通常国会の論戦は6月の会期末に向けて後半に入った。前半では桜を見る会や東京高検検事長の定年延長、森友学園をめぐる公文書改ざんといった疑惑は晴れず、国会を軽視する政権の体質もあらわになった。新型コロナウイルス感染症対策でも、国会が事後検証するための「記録」作成に消極的な姿勢が目立つ。

拡大する写真・図版軽んじられる国会審議

解釈変更、法律の安定性に深い傷

 前半戦では、国会審議の権威を揺るがす問題があった。発端は1月31日。政府は63歳の誕生日を控え、定年退職間近だった東京高検の黒川弘務検事長(63)の定年延長を閣議決定した。政権に近いとされる黒川氏が検察トップの検事総長に就く可能性が残された。検察庁法で、検事長を含む検察官の定年年齢は63歳とされ、定年延長規定はないが、森雅子法相ら政府側は当初、国家公務員法の延長規定を当てはめれば可能との認識を示していた。

 説明が揺らいだのは2月10日の衆院予算委員会。立憲民主党(その後、離党)の山尾志桜里氏が、国家公務員法の延長規定について「検察官には適用されない」とする1981年の政府答弁の存在を指摘。森法相は「詳細は存じ上げない」とし、従来の説明で乗り切ろうとしたが、同13日の衆院本会議で、安倍晋三首相が81年の政府答弁で説明した法解釈を変えたと答弁した。

 ただ、解釈変更について政府内で事前に検討されたことを示す明確な根拠は示されないまま。野党は「黒川氏の定年延長ありきだ」「過去の政府答弁との矛盾を突かれ、後付けで変更したのでは」との追及を受けて、森法相から飛び出したのが「東日本大震災時に検察官が最初に逃げた」発言。法解釈を変更した理由に「社会情勢の変化」を挙げた森氏が「どんな変化があったのか」と問われた際に見せた「迷答弁」だった。大きな批判を呼び、後に「個人的見解だった」と撤回した。

 過去の答弁と矛盾した解釈でもいまの政権が簡単に変えられるという前例が、法律の安定性に深い傷を残した。

 新型コロナ感染症に対応する改…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

【8/7まで】シンプルコース(月額980円)が今ならキャンペーン中!詳しくはこちら