拡大する写真・図版外出自粛要請が出た土曜夜のすすきの交差点。人影はいつもの週末より少なめ=2月29日、札幌市中央区

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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、鈴木直道知事が求めた「週末の外出自粛」が始まった北海道。北日本一の繁華街、札幌・すすきのを2月29日夜、歩いてみた。昼間の市中心部と同様、ここでも人出は少なめだった。

 「ヒゲのおじさん」の看板のあるすすきの交差点付近では、チェーン店など休業中の店もあった。ただ、飲食店が入るビルの多くはいつも通りこうこうと明かりがともり、そぞろ歩く客のまばらさが逆に際立つ。

 地下にあるカラオケ店に行ってみた。営業はしているが、普段なら漏れてくる歌声がほとんど聞こえない。しばらくすると、利用を終えた若い男性客が3人、伝票を手に受付へ。外出自粛要請が出たのは知っていたが、「時間が合う日が今日しかなかったので」と決まり悪そうに話した。3人とも20歳の大学生。高校の同級生で、道内外から集まったという。

 ダンス音楽好きが集まるクラブに足を延ばした。店内の電灯はついている。ドアを開けようとしたが、カギがかかっていた。休業を知らせる表示はないが、休みのようだ。観光客らしい数人のグループも、休みと知って歩き去った。

拡大する写真・図版外出自粛要請が出た週末夜のすすきのの一角。歩く人の数はいつもよりまばら=2月29日、札幌市中央区

 ビルの9階にあるスナックは開店直前。女性従業員が、カウンターもいすも、除菌スプレーで丁寧にそうじしていた。2月はただでさえ客の入りが減るのに、ウイルス騒ぎに巻き込まれた今年は特にひどいという。「うちは年配のお客さんが多いから、出かけなくなっているみたい」。前日の金曜も、テーブル席を合わせて17、18人座れる店に最も多い時間帯でも5人ほどしか来なかった。

 そこに、今回の外出自粛要請。「常連さんに『来てね』とも言えない。このままだとつぶれる店が出ると思う」とふき掃除の手を休めずに話した。

 一方、若者が足を運ぶアミューズメント施設はいつも通り大音量の音楽が鳴り響き、どのフロアもそこそこにぎわっていた。ゲームのフロアにいた地元の会社員の男性(28)と販売業の女性(28)は、居酒屋で食事をしてから訪れた。「(外出自粛要請は)気にはなるけれど、家にずっといてもすることないし」と話していた。(片山健志)