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 多様性を尊重し、性別に関係なく入れるトイレが企業や東京五輪・パラリンピックの競技施設、学校などに広がりつつある。生まれた時の性別とは違う性別で生きるトランスジェンダーや、発達障害・知的障害があって異性の家族などから介助を受ける人らが使いやすくする工夫だ。企業に性的少数者への対応を呼びかける経団連の提言の中でも具体策の一つに挙げられており、今後も増えそうだ。(佐藤達弥)

 明るい室内に木の香りが漂う。東京・初台のNTT東日本の本社17階。木製の案内板に「だれでもトイレ どなたでもご利用いただけます」とある。元々あった男女別のトイレを改修し、2018年10月に設けた性別不問のトイレだ。

 奥には洗面台、鏡つきの個室四つが並ぶ。この階には全部署共用の会議室や休憩コーナーがあり、ほかに男女別トイレもないため、大勢の社員や顧客がこのトイレに入る。「使う人が好奇の目で見られないため」と同社ダイバーシティ推進室担当課長の上村雄亮さん(45)は説明する。

 今後はビル内の約40カ所に同様のトイレを設けるという。上村さんは「従来の電話事業などだけでは生き残れない。新たなビジネスをつくるには、多様な人材が安心して働ける環境が必要です」と話す。

 経団連は17年5月、「ダイバーシティ・インクルージョン(多様性・包摂)社会の実現に向けて」と題した提言を出し、性別不問のトイレ設置を具体策の一つに挙げた。性的少数者への対応を実施または検討している178の企業・団体のうち、39・3%がこうしたトイレなど職場環境の整備に取り組んでいるという。

トイレに入るのが苦痛だった

 若い性的少数者の就職支援などに取り組むNPO法人ReBitの薬師実芳(みか)代表理事(30)は「トイレに行きづらい環境に置かれ、職場で漏らしてしまったり、膀胱(ぼうこう)炎になったりする人もいる」と話す。

 薬師さんも女性の体で生まれ、…

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