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 3日のニューヨーク株式市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)による緊急利下げにもかかわらず、主要企業でつくるダウ工業株平均が急反落した。終値は前日比785・91ドル(2・94%)安い2万5917・41ドル。新型コロナウイルスの感染拡大が経済に与える打撃への警戒感が和らいでいない。

 ハイテク株中心のナスダック市場の総合指数も急落。同268・08ポイント(2・99%)低い8684・09で終えた。

 投資資金が米国債などの安全資産に向かったことなどから、債券市場では米長期金利の指標となる10年物米国債の利回りが一時、年1%の心理的節目を史上初めて下回った。

 米金利の低下などを受け、外国為替市場ではドルを売って円を買う動きが加速。円相場は一時、昨年10月以来ほぼ5カ月ぶりに1ドル=106円台まで円高ドル安が進んだ。

 FRBはこの日午前、通常の2倍となる0・5%幅の追加利下げに踏み切った。市場の意表を突くタイミングでの利下げに、それまで下落していたダウ平均はいったん380ドル超の値上がりとなった。しかし、次第に売りが優勢となり、わずか15分ほどで値下がりに転じた。午後にかけて売りが加速し、一時は1千ドルに迫る下げ幅となった。

 緊急利下げに動いたFRBが、経済の先行きを市場の想定以上に悲観的に見ているのではないかとの警戒感が広がった。新型ウイルスの感染拡大による経済の悪化に対し、利下げでは十分な効果が期待できないとの見方も株式相場の重しになっている。(シアトル=江渕崇)