拡大する写真・図版これまでに開催されたNPT再検討会議

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 核不拡散条約(NPT)は、5日で発効50年を迎える。広島・長崎の被爆から75年にあたる今年、核軍縮は進まず、NPT体制はかつてない危機にある。

 NPT体制下のこの50年、核戦争は起きなかったが、核保有国は当初の5カ国から四つ増えた。軍縮・不拡散で世界をカバーし、実効力ある枠組みは他にないが、分断が進んでいる。

 NPT第6条は核保有国に、誠実に軍縮交渉を行う義務を課している。だが、世界の核の大半を保有する米国・ロシア間で中距離核戦力(INF)全廃条約が昨夏に失効。核弾頭や大陸間弾道ミサイルの数を制限する新戦略兵器削減条約(新START)も2021年に期限を迎えるが、交渉が行われる気配はない。

 NPT体制の下で原子力の平和利用に様々な制約をかけられている非核保有国は不満を募らせ、不均衡な状態を「核のアパルトヘイト」と呼ぶ声すらある。

 その一方、NPTの枠外で、核兵器を絶対悪とみなす「人道的アプローチ」が中堅国を中心に広がり、17年には核兵器の製造・保有などを禁じる核兵器禁止条約が国連で採択された。

 NPTの試金石となるのが、4月に米ニューヨークで始まる5年に1回のNPT再検討会議だ。2010年会議が過去の決議を踏まえた行動計画を採択した後、見るべき成果はない。

 昨年の準備委ではNPTの三本柱の一つである「核軍縮」について、米国とロシア、さらには非核保有国間における意見の対立が鮮明になるばかりだった。

 核兵器禁止条約が採択されて初の会議となる。条約を核保有国は「現実をふまえていない」と強く批判してきた。日韓など「核の傘」の下にいる非核保有国も批准に後ろ向きだ。非核保有国が一枚岩になれるかも微妙な情勢にある。

 国連関係者は「核禁条約はNPTにとって爆弾のようなもの。破裂すればNPT体制が揺らぎ、核不拡散にも影響を与えることになる。慎重に扱い、妥協点を見いだせるかが問われる」と語る。

 会議を前にした2月26日の国…

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