拡大する写真・図版買い占めや値段のつり上げを防ぐため、台湾では2月、指定薬局で健康保険カードを示してマスクを購入する仕組みが導入された=2020年2月26日、台北、西本秀撮影

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 新型コロナウイルスに対する防疫の取り組みが評価され、台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統の支持率が急上昇している。日本各地で感染が広がり、対応に追われる政府への不満が高まる日本とは対照的だ。その秘密は何なのか。

 2月下旬に公表された現地の世論調査によると、蔡氏の支持率は68・5%で、1月の調査よりも11・8ポイントも上昇した。さらに防疫対策については、75・3%が「80点以上」と評価している。

拡大する写真・図版台湾で新型コロナウイルス感染者が確認された翌日の1月22日、台北にある総統府で記者会見を開く蔡英文総統(右)と陳建仁副総統。陳氏は公衆衛生の専門家でもある(総統府提供)

 ただ、日本側ではあまり知られていないが、実は台湾でも感染者の数は増えている。

 3月2日現在で計41人。うち26人は、中国や日本など海外で感染して台湾に入境した人や、その家族・関係者だ。中国帰りの台湾人商人を乗せたタクシー運転手が感染して1人が亡くなっている。残る15人は、感染源が台湾の中とみられている。

 計41人という数が多いのか、少ないのか、判断は分かれるだろう。台湾の人口は約2300万人で、日本の人口はその5倍以上だ。41人を5倍すれば計算上は200人を超し、感染者がそれなりにいることが分かる。米国の疾病対策センター(CDC)は、台湾でも市中感染が生じていると認定している。

 日本では、台湾が実施した中国に対する入境禁止やクルーズ船の寄港禁止など水際対策が注目されている。だが、こうした対策は、感染拡大を防ぐという意味において決して万能ではない。

 むしろ、感染がじわりと広がる中でも、蔡政権が人々の信頼を勝ち得ている理由こそ、日本にとって参考になるだろう。後段で詳しく触れるが、支持される理由は、本当の意味での「先手」であり、政治の「説明責任」だ。

 台湾の人々はパニックに陥ることなく、これから拡大するかもしれないリスクに備えている。なぜ、それが可能なのか、紹介したい。

閣僚に天才プログラマー

 台湾の人々に心理的な安心をもたらしている政策の一つに、マスクの流通管理がある。

 「1週間に1人2枚まで。2枚…

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