拡大する写真・図版小学生にポルトガル語で野菜の名前を教える松原マリナさん(右)=2019年12月14日、神戸市中央区

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 関西に住むブラジル人の子どもたちに母語のポルトガル語を教える日系2世、松原マリナさん(66)=神戸市長田区=の活動が20周年を迎えた。3年前にがんの診断を受け、長期の治療で体力は落ちた。それでも、母語学習を通してルーツに向き合う大切さを伝えようと、病を押して教室に立ち続ける。

毎週土曜の母語教室

 神戸市の街を望む高台にある市の施設「海外移住と文化の交流センター」。ここに毎週土曜、ブラジル人の子どもたちが30人ほど集まってくる。ブラジル人のスタッフらがポルトガル語を教え、日本人スタッフとともに学校の宿題をみる。

拡大する写真・図版関西ブラジル人コミュニティが活動する「海外移住と文化の交流センター」。かつては国立移民収容所だった建物で、南米などへ向かう移民約20万人がここに一時滞在した=神戸市中央区

 マリナさんは会話の授業を担当。学年ごとに数人の子どもたちと向き合い、写真や動画を使って指導する。この教室を運営するNPO「関西ブラジル人コミュニティ」の理事長でもある。

サンパウロから札幌に

 父は静岡、母は熊本出身の移民1世だ。ブラジル・サンパウロで生まれ、水泳の指導者をしていたが、元サッカー選手で同じ日系2世の夫、ネルソンさんが札幌でサッカー教室のコーチに就任。1988年に一家で来日した。

 小学校に入った長女は毎朝、熱を出した。「日本語がわからなくて、つらかったんだと思う」。マリナさんも漢字辞典を買い、夜中に読み書きを学んだ。

拡大する写真・図版中高生の会話の授業中、笑顔を見せる松原マリナさん=2019年11月23日、神戸市中央区

 95年、夫の仕事で神戸市へ。娘3人の子育てが一段落した98年、市内の小学校でブラジル人児童の学習支援を始めた。日系人の就労が90年に自由化され、当時20万人を超えるブラジル人が来日していた。

失われていく母語

 気になったのは、子どもが日本…

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