入国制限は遅すぎたか 透ける中国への配慮、指導力演出

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菊地直己 田中美保、金本有加 平井良和、高田正幸=北京、鈴木拓也=ソウル、阿部彰芳
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 安倍晋三首相が中韓両国からの入国を大幅に制限する措置を新たに打ち出した。新型コロナウイルス感染症への対応で政府が批判を受ける中での強気な措置には、政治的な思惑もちらつく。すでに冷え込みを見せている経済への深刻な影響は避けられない情勢だ。

首相の強い姿勢「支持層に見せる意味」

 「今般、積極果断な措置を講じることとした」。5日夜、首相官邸で開かれた政府の対策本部会議で安倍首相はこう強調し、新たな措置を発表した。強い言葉遣いからは、自身の指導力を演出しようとする狙いが透けて見える。

 政府が水際対策として、感染源となった中国・武漢市を含む湖北省からの「入国拒否」を表明したのが1月31日。その後、対象を浙江省にも広げ、2月26日には韓国・大邱市などを加えると発表した。

 一方、米国などでは、2月上旬には中国全土からの入国禁止措置に踏み切っていた。日本政府の対応には、「初動は完全に失敗だった」(自民党ベテラン)と与党からすら批判が上がっていた。

 とはいえ、対中関係を重視する政府としては、習近平(シーチンピン)国家主席の訪日延期を発表する前に、中国全土からの入国制限に踏み込めないというジレンマもあった。

 「なぜ中国全土に入国制限を…

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