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 (5日、女子サッカー・シービリーブスカップ 日本1―3スペイン)

 後半3分。最悪の立ち上がりだった。

 主将のDF熊谷紗希(リヨン)が自陣ゴール前で出した緩いパスを、スペインにかっさらわれる。そのまま突破されて、勝ち越しゴールを許した。熊谷は「個人のミス」と反省した。

 試合の序盤から、足元の技術の高いスペインに攻め込まれた。前半8分に左サイドバックの遠藤純(日テレ)が突破されたのを機に、早々と失点。その後も、短いパスでピッチを幅広く使われる。日本は守備で重圧をかけにいくことさえ、ままならない。それでも耐え、前半終了間際にFW岩渕真奈(神戸)のボレーシュートで追いついた。ハーフタイムを挟み、後半開始早々に2点目を失った。試合の流れを考えれば、あまりに不用意な失点だった。

 強豪が集う今大会は、東京五輪の前哨戦という位置づけ。日本はその初戦で、五輪への出場権もなく、参加チームで最も世界ランキングの低いスペインに完敗した。組織的にプレーするスタイルで世界に挑もうとしている日本だが、攻守両面において相手を下回っていた。

 高倉麻子監督は次々と選手を交代したが、最後まで大きく状況が変わることはなく、五輪に向けた新戦力の台頭も見えなかった。

 翻弄(ほんろう)され続けた五輪イヤー最初の国際試合。岩渕は「チーム全体として準備不足は否めなかった」。五輪で金メダル獲得を目標に掲げるチームとしては、あまりにも厳しい内容だった。(米フロリダ州オーランド=堤之剛)