東大女子お断りサークルで何が 飲み物つぐのは他大女子

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根岸拓朗 三島あずさ
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 東京大学には、東大男子と他大女子にメンバーを限る「東大女子お断り」のサークルがある。東大憲章が定める平等の理念に反するとして当局は見直しを求める見解を何度も公表し、今年1月にはサークルの新入生歓迎行事をとりまとめる学生団体が、新年度の歓迎行事に参加させないと発表した。この春、こうしたサークルをテーマに卒論を書いた学生がいる。研究から見えたものは。

 卒論を書いたのは、東大教育学部4年の藤田優さん。1年の時、見学しようと訪ねたバドミントンサークルで、「ウチ、東大女子は入れないんだよね」と言われた。昨春の入学式で祝辞を述べた上野千鶴子・名誉教授が、女性差別の文脈の中で「お断り」サークルに言及。かつての悔しさを思い出し、「サークルの中で何が起きているかを知りたい」と考えた。

 「お断り」サークルに所属する東大男子9人、他大女子8人と、東大生だけのサークルに所属する男女9人にインタビューし、論文にまとめた。

 ある「お断り」サークルは、「幹部10人は、男子7人、女子3人」との運営のしきたりがあった。別のサークルでは「合宿時のご飯準備や、飲み物をつぐのは女子、コート整備は男子」など、性別による役割分担が続く。

他大女子、バカバカ言われ「悪い気しない」

 女子へのインタビューでは、分担が当初は嫌だったが慣れたという話のほか、問題と思わずに正当化する意識もうかがえたという。

 〈社会に出てから役に立つと…

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