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 東日本大震災の被災自治体の自殺率が、仮設住宅から災害公営(復興)住宅に移ったり、東京電力福島第一原発事故による避難指示が解除されたりする「復興期」に全国平均より高い傾向にあることが、仙台市精神保健福祉総合センターの精神科医、大類真嗣(おおるいまさつぐ)さんの調査でわかった。災害直後だけでなく、息の長い心のケアの必要性が浮かびあがる。

 大類さんは2018年度までの3年間、福島県立医科大にも勤務。精神保健面の被災者支援に携わりつつ、自治体の自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)を調べてきた。この間、全国平均は年々低くなっている。

 宮城県の沿岸14市区町(プレハブ仮設のなかった2町を除く。仙台市は若林区、宮城野区)の自殺率を警察庁の統計から調べたところ、男性は震災後2年間は下がったが、13年は全国を上回り、14年に再び低下。15年は上昇して全国を上回り、16年以降は沿岸市区町は10万人あたり25人前後、全国は22~21人、その差は3人台とやや広がっている。女性はそれほど変化はないが、18年に上昇に転じた。

 災害の後は「ハネムーン期」と呼ばれ、連帯感が強まるなどして自殺が減る。次に、被災者の立ち直り状況の個人差が広がる「幻滅期」となり、自殺が増えることは、過去の災害の先行研究から知られていた。

 大類さんが注目するのはその後の16年以降の動き。この時期は、多くの自治体で無償で住める仮設住宅の提供が終わり、被災者は住宅を再建したり、家賃がかかる復興住宅に移ったりした。「経済的支援が終わり、生きづらさを抱える人の精神的負担が重くなった可能性がある。仮設団地でできたコミュニティーが分断されたことも大きい」とみる。

 被災した沿岸自治体でも、住宅…

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