拡大する写真・図版開店前のドラッグストアにはマスクの入荷の見通しがないことを知らせる貼り紙が貼られていた=2020年3月6日、兵庫県内

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 新型コロナウイルスの感染拡大の余波でマスクなどの品薄が続く中、ドラッグストアの店員らに客からの問い合わせや苦情が殺到している。中には連日暴言を浴び、体調を崩した店員も。ウイルスより、目に見える人が怖い――。ツイッター上には店員を名乗る人たちの悲鳴が上がる。

 「朝、開店前に行列ができていると、もう気持ちがふさぐ。胃が痛むんです」

 栃木県のドラッグストアに15年以上勤めている30代の女性店員はこう漏らす。

 感染拡大のニュースが増えた1月末ごろから、急にマスクが売れ始めた。当初は、仕入れた商品が飛ぶように売れていくことにやりがいを感じていたという。

 だが、その速さは予想を超え、品薄のうわさが出回った除菌グッズや紙製品にも飛び火。店は急きょ購入制限を設けた。マスクは1家族1個。トイレットペーパーやティッシュ、消毒液などは1人1個。

 だが、客からのクレームが相次いだ。会計を終えた客が商品を車や自転車カゴに置いて再び並ぶ。店長が購入制限を伝えると「1人2個買えないなら、明日は安くしなさいよ」。別の日には「従業員はマスクしてていいよね」と言われた。

 「自分が守ってきた売り場が崩れていく気がした」

1日に何十回も謝罪「心が病んでくる」

 常連客の態度も一変した。普段、雑談をするほど仲の良かった年配の女性客は、生理用品の購入制限に従わず「店長が大丈夫だと言った」と無理やり会計を要求してきた。2015年に中東呼吸器症候群(MERS)が流行した際もマスクは不足したが、「売ってくれてありがとう」と感謝の言葉も多くかけられた。今回は、客の血走った目にたじろぐことが多い。

 顔見知りの60代の女性客は、…

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