金融市場の混乱が止まらない。新型コロナウイルスの感染拡大で景気の先行き不透明感が高まるうえ、原油相場も急落し、投資家の不安に輪をかけている。急速な円高は輸出企業の業績を今後悪化させるため、日経平均株価が1千円超も大幅に下落した。
急激な円高と株安の引き金を引いたのは原油安だ。
世界のヒトやモノの動きが止まり、原油消費はただでさえ減っている。加えて、先週末に、石油輸出国機構(OPEC)など産油国の減産協議が決裂し、サウジアラビアが増産へ転じると報じられた。過去の原油安では協調減産したが、危機に直面しながらの足並みの乱れに、原油先物価格は9日朝方から急落した。
原油安は中東などの新興国だけでなく、シェールガスで世界最大の産油国となった米国にも打撃を与えるとの見方が拡大。新型コロナの感染拡大で減速懸念のある米経済の先行きについて、不安が一層高まった。
不安は外国為替市場にも広が…

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