イタリア移動制限、全土に拡大 全国民に外出自粛求める

新型コロナウイルス

ローマ=河原田慎一
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 新型コロナウイルスの感染が拡大しているイタリアのコンテ首相は9日夜(日本時間10日午前)、緊急の記者会見を開き、全土ですべての人の移動を制限する新たな政令を出すと発表した。政令は10日から施行され、4月3日まで。仕事などの理由がない限り、県をまたいでの移動はせず、家にとどまるよう求めた。

 全土で15日まで行っている学校や大学の休校を4月3日まで延長。スポーツイベントや公共の場での集会なども同様に禁止される。仕事などを理由に県をまたいで移動する場合には、目的や移動先を申告し、許可が必要になる。

 政府は8日に、感染が集中している北部ロンバルディア州などで他地域への移動を禁じて「封鎖」する政令を発表していた。だが、9日午後6時(日本時間10日午前2時)の感染者数は9172人(うち死亡者463人)と、新規の感染者数は3日連続で千人を超える状況が続いている。感染拡大が止まらない現状を受け、市民生活に影響する厳しい対策を、全国に拡大する判断に踏み切った。人口6千万人の国民や外国人らすべてが対象になる。

 コンテ氏は記者会見で「集中治療を受けたり、残念ながら亡くなったりする人が増え続けている。我々は習慣を改め、皆で協力して厳しい基準に適応しよう」と呼びかけた。(ローマ=河原田慎一)

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