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 宮城県南三陸町と南米チリ。広大な太平洋を隔てて1万7千キロ離れながら、ともに津波で被災した経験を持つ女性たちが出会い、互いの人生を語り合った。交流の模様はドキュメンタリー映画にまとめられ、2月にチリで上映された。題して「ツナミ・レディーズ」。日本でも今後上映される予定だ。

 発案したのは、チリで国家緊急対策庁副長官を務めたビクトル・オレジャナさん(46)。今は、同国で被災体験を語り継ぐNPOを運営する。国際協力機構(JICA)のプログラムで世界各地の被災地を訪れ、日本にも度々訪れてきた。

 ともに地震国の日本とチリ。南三陸町は、1960年のチリ地震による津波で大きな被害が出た。町にはチリから贈られたモアイ像が立つ。またチリは東日本大震災の前年の2010年にも、マグニチュード8・8の大地震と津波で多くの死者を出した。

 どちらの国でも、津波による漁業への打撃で男性たちが失意に陥る中、女性たちがいち早く食堂を開けるなどして、たくましく暮らしている様子が目にとまった。互いの震災から10年の節目を迎える前に、彼女たちの力強さを映像に収めようと思い立った。

 カメラマンのエミリアーノ・ノエシュさん(45)とともに昨年10月、チリの被災地で食堂などを営む女性3人を伴って南三陸町を訪れた。両国の女性は一緒に料理を作ったり、漁船に乗ったりして交流した。

 チリのアナ・バディジャさん(69)は10年の地震で自宅が壊れ、家財をほかの被災者に略奪された。途方に暮れながら始めたのは、教会の一室で地元料理「エンパナーダ」を作ることだった。母の自慢だった一品はたちまち評判になり、今は食堂を開いて14人の従業員を雇う。

 バディジャさんは、チリよりはるかに大きかった南三陸町の被害を知って驚いた。津波や略奪などのつらい記憶を打ち明けることができ、「ずっと前から知っている友人に会ったようでうれしかった」と話した。

 チリの女性を迎えた一人が、松…

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