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 軍事転用が可能な噴霧乾燥機「スプレードライヤ」を中国に不正に輸出したとして、警視庁公安部は、粉体機器メーカー「大川原化工機」(横浜市)社長の大川原正明容疑者(70)ら数人を外為法違反(無許可輸出)の疑いで11日にも逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者によると、大川原容疑者らは2016年6月、経済産業相の許可を得ず、スプレードライヤ1セットを中国に輸出した疑いが持たれている。

 スプレードライヤは液体を霧状にして乾燥させ、短時間で粉状にできる機器。粉ミルクやインスタントコーヒーといった食品、医薬品や化粧品の製造など民生用として幅広く使われる一方、軍事転用が可能なデュアルユース(軍民両用)技術が用いられている。12年に国際的な生物・化学兵器関連の輸出規制の枠組み「オーストラリア・グループ(AG)」の対象に追加された。日本では翌13年の外為法改正で、直径10マイクロメートル以下の粒子を製造できるなど一定の仕様を満たす製品の輸出が規制された。

 輸出した中国で軍事転用された事実は今のところ確認されていないという。同社は合弁会社を設立し、関連会社で生産を手がけるなど、現地で幅広く事業を展開しており、公安部は取引の実態についても解明を進める。