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 第92回選抜高校野球大会を主催する日本高校野球連盟と毎日新聞社は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大会を中止すると発表した。大阪市内で開かれた大会の臨時運営委員会で決まった。1942~46年に戦争の影響で中断しているが、予定された大会が中止されるのは初めて。

 大会会長の丸山昌宏・毎日新聞社社長は記者会見して「現段階では選手が安心してプレーできる環境を担保できない。苦渋の決断となった」と説明した。日本高野連の八田英二会長も「高校野球は教育の一環。選手の健康と安全を第一に判断した」と語った。

 大会は19日から阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催される予定だった。4日に無観客試合での実施に向けて準備することを決め、感染予防対策を講じた上で11日に最終決断することにしていた。9日にはプロ野球とサッカーJリーグが合同で設置した「新型コロナウイルス対策連絡会議」に参加するなど、情報収集と対策を進めていた。

 その中で専門家から、選手の家族や宿泊先の従業員まで健康管理を徹底する必要があると進言された。八田会長は「完璧な対策は作れない」と感じたという。さらに政府が10日に、国内のスポーツ・文化イベントの開催自粛を、10日程度続けるよう要請。出場校が宿泊する大阪府と兵庫県内で感染者が増えたことも中止決定の要因となった。

 夏の全国高校野球選手権大会は米騒動があった1918(大正7)年の第4回大会と、戦争の影響を受けた41(昭和16)年の第27回大会が中止になっている。46年夏に「球音」が復活して以降では、春夏の全国大会を通じて初めての中止となる。