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 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、首相による「緊急事態宣言」を可能とする法案が11日、衆院内閣委員会で可決された。宣言発令時の私権制限への懸念が噴き出しているが、立憲民主党などは、国会への「事前報告」が付帯決議に盛り込まれたことから賛成に回った。審議時間はわずか3時間余りだった。

担当相「強力だが伝家の宝刀」

 同委で採決されたのは、新型コロナを新型インフルエンザ等対策特別措置法の対象に加える改正案。改正案と付帯決議には自民、公明の与党のほか、立憲、国民民主、日本維新の会が賛成した。

 緊急事態宣言の前提となるのは、①国民の生命、健康に著しく重大な被害を与える恐れ②全国的かつ急速な蔓延(まんえん)で国民生活や経済に甚大な影響を及ぼす恐れ――の2要件。首相は2年を限度に期間を定め、原則的に都道府県ごとの区域を示して宣言する。

 対象地域となった都道府県知事は、住民に不要不急の外出自粛を求めることができるほか、学校や老人福祉施設の使用停止、音楽やスポーツイベントなどの開催制限を要請できる。仮に正当な理由なく求めに応じなかった場合には、知事は指示を出すこともできるが、罰則規定は設けられていない。

 患者が急増し、受診できる医療機関が足りなくなった場合に臨時の施設を開設できるよう、土地や建物を所有者の同意を得ずに使うことも認める。必要に応じ、医薬品や食料品を収用することもできる。

 今回の新型コロナの事態で私権制限の道を開く法改正について、答弁を担う西村康稔経済再生担当相は「万が一に備えて準備する。宣言後は強力な措置がとれるようになるが、『伝家の宝刀』として使わずに済むように収束に向け全力を挙げたい」と述べた。さらに「特措法に『基本的人権の尊重』が盛り込まれており、縛りがかかっている」と強調した。

 同委に委員を出している政党で唯一反対した共産党の塩川鉄也氏は反対討論で、改正案について、憲法で保障する移動の自由や集会の自由、表現の自由を制約するものと位置づけた。そのうえで、「緊急事態宣言を発動する要件が不明確」といった批判を展開した。(安倍龍太郎、永田大)

■「国会承認を盛り込むべき」反…

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