日本生命、外貨保険の一部を販売休止へ 米長期金利急落
柴田秀並
国内生命保険最大手の日本生命保険が、外貨建て保険の一部の販売を16日から休止することがわかった。「コロナショック」を受けた市場の混乱で米長期金利が急低下し、顧客に魅力的な利回りを確保する運用が難しくなった。コロナショックによる外貨建て保険の販売休止は大手生保で初で、他社も追随するか注目される。
日本生命が販売を休止するのは、米ドル、豪ドル建ての外貨建て保険商品の一部。保険料を一括で支払い、「給付金」が定期的に振り込まれるタイプ。休止は3月末までで、その後延長するかどうかは未定としている。
外貨建て保険は、顧客から受け取った保険料を生保が米国債などで運用する。おもに銀行窓口で売られている。日本銀行の金融緩和で国内の低金利が続く中、米国債の運用では高い利回りを得られるため、生保は運用利回りの良さなどを売りに販売を増やしてきた。
しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)が3日、政策金利を0・5%幅、緊急に利下げした。米長期金利の指標となる10年物米国債の利回りは急落。近年1~2%で推移していたが、初めて0%台になり、運用先としての魅力が下がっている。
外貨建て保険は、生保が運用…

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