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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け自宅からの外出制限が続く中国湖北省武漢市で、住民がまとめて購入した食肉を運搬するためにごみ収集車が使われ、市民の反発を招いた。事態を重く見た地元政府は陳謝し、幹部を解任した。

 武漢市では1月23日にバスや地下鉄などの交通機関が停止し、2月10日以降は市民の外出を厳しく制限する「封鎖式管理」が続く。そのため、市政府の指示で地区ごとに食材や生活用品をまとめ買いし、宅配している。

 市政府の発表などによると、11日午後に同市青山区で食肉などを配達した車にごみ収集車が使われたという。衛生面の問題を懸念した市民から不満が噴出。同区は「車両が確保できなかった」などと謝罪しつつ、食材を回収した。12日に改めて配り直したが、区トップの共産党書記ら幹部が解任に追い込まれた。

 武漢では10日に習近平(シーチンピン)国家主席が視察に訪れ、今回、問題となった地域から約4キロの住宅地の市民らと交流したばかり。習氏はその際、「隔離生活が長期になり、感情が乱れることもある。大衆のニーズを考え、生活用品の供給を確保しろ」と指示していた。(北京=冨名腰隆)