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 関東在住の女性(43)は、思春期のころから、卵巣にできる子宮内膜症の痛みに悩まされ続けてきました。社会人になってから病巣を取り除く手術を繰り返してきましたが、30代後半で、子宮内膜症の組織は思わぬところにも現れました。

「卵巣が破裂寸前」

 2012年2月、当時35歳だった女性は職場で下腹部の痛みと戦っていた。おなかのなかがぎゅーっとしぼられるようだ。脂汗も止まらない。

 痛みは朝からあった。鎮痛薬をのんで出社したが、効かない。会社に来てから、まだ2時間。だが、もう限界だった。思い切って、上司に申し出た。「おなかが痛いので、早退させてください」

 そのまま電車とタクシーを乗り継ぎ、自宅近くの病院へ向かった。婦人科で内診と超音波検査を受け、医師から「卵巣が破裂寸前」と告げられた。おそらく「子宮内膜症」だという。「またか……」と思った。

 子宮内膜症は、月経が原因で起きる病気だ。働き盛りの20~30代に発症することが多い。本来、受精卵を受け入れるために、子宮内にできる子宮内膜と似た組織が、子宮以外の場所にできる。

 卵巣もできやすい場所の一つだ。卵巣のなかに、とけたチョコレートのように血液がたまることから「卵巣チョコレート囊胞(のうほう)」とも呼ばれる。

拡大する写真・図版長い病歴を書きつづったノート

 月経にまつわる病気には、ずっと悩まされ続けてきた。小学5年で初経がきた。月経のたびにおなかが痛かったが、ほかの人と比べようがなく、我慢した。

 しかし、中学生になると、月経痛で朝礼や体育の時間に倒れるようになった。学校から連絡を受けた母親と病院へ行き、卵巣チョコレート囊胞と診断された。

 高校、短大時代は、病院を定期受診しながら、鎮痛薬をのみ、乗り切ってきた。しかし、就職から4年目の26歳で、病巣が大きくなり、左側の卵巣の一部を切除する手術を受けた。

 今度は右の卵巣だった。3月に手術を受けるため、10日間ほど会社を休んだ。上司は心配し、もっとゆっくりしてもいいと言ってくれたが、有給休暇も残り少なかった。思えば、就職してから、婦人科への定期的な通院と手術で有休はいつも消えてきた。

 手術後、主治医が切除した病巣を写真で見せてくれた。2~3センチの肉片のようなかたまりが三つ。「こんなものに私の人生は痛めつけられてきたんだ」とつくづく思った。

多忙のなか、腸・肺にも病巣が

 もう再発しないことを願っていた3年後のことだ。再び会社で下腹部の痛みに襲われた。

 ひとり会議室で机に突っ伏し、…

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