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 トランプ米大統領が、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に欧州から米国への入国を制限すると発表したことで、パリ郊外のシャルル・ドゴール空港では12日、旅程を土壇場でキャンセルする人や入国制限が始まる前に帰ろうとする人で混乱した。

 医療機関で働くフランス人のカリーヌ・ビラさん(40)は12日、米ニューヨークへ60人の団体旅行で旅立つはずだった。だが、搭乗45分前になって、旅行会社から「エールフランスの帰国便は運航されなくなるだろう」と告げられた。

 米国で入国制限措置が始まるのは米東部時間で13日午後11時59分。それまでに着けるはずだったが、旅行会社は「入国できたとしても、現地で14日間の隔離を求められる可能性がある」と警告。旅程は6日間。ビラさんは「隔離のためにニューヨークに行っても意味がない」としてキャンセルした。飛行機は予定通り出発。ツアー費用の1200ユーロ(約14万円)が返金されるかはわからないという。

 母国フランスに2週間滞在していたナスレディヌさん(36)がトランプ氏の発表を知ったのは12日朝。1時間で荷物をまとめ、空港に駆けつけた。自宅があるのは米マイアミ。そこで米国人の妻と1歳半の娘が待つ。

 購入していたのは14日発のエールフランスのマイアミ便。それでは入国が制限されかねないと同社の他の便を探したが、すでに満席。妻が見つけたポーランドの航空会社のチケットを急きょ買い、「娘に会えなくなるから」と出発ターミナルへ走り去った。(パリ=疋田多揚)

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