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 童話や聖書の世界、緻密(ちみつ)な風景などの影絵が国内外で評価されてきた藤城清治さん。若き頃、「暮しの手帖」編集長だった花森安治さんに、絵は「単なる芸術のためじゃだめだ」と言われました。では何のために描くのか、何が大事なのか。自分の中にあった同じ感覚を言語化してくれたその言葉は、95歳の今も心に残っています。

自分の中にあった感覚を言葉に

 影絵にのめり込んだのは戦後、復員して慶応大学に戻ってからだった。

 学生時代に親しんだのは絵や人形劇だったが、材料や絵の具に苦労する物不足の時代だ。あまり材料も道具もいらない影絵はぴったりだったという。

 大学卒業後、映画会社の宣伝部で映画のパンフレット作りなどを担当していた20代前半のある日、職場のすぐそばに花森さんの事務所があると知る。変わり者と評判だった花森さんだが、パンフレットの原稿を書いてもらおうと事務所を訪ねると、「君の作ったパンフレットは面白い」と言ってくれ、意気投合した。「心の中で『花ちゃん』と言いたくなるくらい、かわいいユーモラスな人だった」

 1948年に雑誌「美しい暮し…

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