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 新型コロナウイルスの感染症に対し、首相が「緊急事態」を宣言できる改正新型インフルエンザ等対策特別措置法13日、成立した。宣言を受け、都道府県知事が、外出自粛や休校などの要請や指示ができるようになった。国民の生活や経済活動を制限するこのような措置は、海外では100年ほど前に流行したスペイン風邪でも行われていた。今回の法律が、今後の感染拡大防止にどれほどの効果があるのか。

 「(宣言が出たとしても)大きな変化はないだろう」とするのは、特措法に詳しい三菱総合研究所の平川幸子主任研究員。すでに、安倍晋三首相が大規模イベントの自粛や学校の一律休校を要請しているためだ。平川さんは「法的根拠がないにもかかわらず、政府のイベント自粛の要請に対し、多くの国民が従っている」とし、実質的な影響はないとみる。

 2012年に成立した特措法の制定過程に関わり、同法に基づく有識者会議の会長代理を務める岡部信彦・川崎市健康安全研究所長は今回の法改正について、新型コロナウイルスが予想以上に広がり、なおかつ重症者が増えた場合に備えるための「『準備』としてなら賛成だが、あくまで伝家の宝刀であってやたらに抜くものではない」と強調する。

 多くの専門家は、すでに行われているイベントの自粛や学校の休校といった社会、経済的な活動の制限は、感染症の拡大を防ぐ対策としては一定の効果があるとみている。

百年前は顕著な差が

 そうした専門家が成功例として引き合いに出すのが、1918~19年に世界で猛威をふるったスペイン風邪で取られた米国セントルイス市の措置だ。米国立アレルギー・感染症研究所の研究者らが分析し、2007年に米科学アカデミー紀要に論文を発表した。

 研究者らは、1918年9月か…

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