「流行、早く収まって」 疫病退散の茅の輪、八坂神社に

山崎琢也
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 京都・祇園の八坂神社に、疫病をはらうとされる茅(ち)の輪が登場した。神社が新型コロナウイルス感染症の終息を願い、特別に置いた。参拝客らが次々とくぐり、無病息災を祈っている。

 同神社によると、茅の輪は、神社の祭神・素戔嗚尊(すさのおのみこと)が、境内にある疫(えき)神社の祭神・蘇民将来(そみんしょうらい)にもてなしを受けたお礼に与え、子孫の疫病退散を約束したという故事にちなむ。例年、疫病退散の祭礼「祇園祭」が行われる夏に設けられる。

 権禰宜(ごんねぎ)の東條貴史さん(33)によると、コレラが流行した1877(明治10)年9月28日に臨時に置いた記録が残っているといい、通常以外の時期に設置されるのは143年ぶりとみられる。

 今回は、本殿西側と疫神社前の2カ所に設け、「流行の新型肺炎感染症なる疫病に罹(かか)ること無く、無病息災にお過ごしになられること心よりご祈念申し上げます」と書いた看板も掲げた。奈良県大和郡山市の派遣社員坂井綾佳さん(32)は「流行が早く収まってほしいと願いながらくぐりました」と話していた。(山崎琢也)

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