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 新型コロナウイルス感染症対応で、首相による緊急事態宣言を可能とした改正新型インフルエンザ等対策特別措置法が14日、施行された。安倍晋三首相は同日夕、首相官邸で記者会見し、国民の私権制限を含む緊急事態宣言について、「現時点で緊急事態を宣言する状況ではない」との認識を示した。一方、必要な場合は、専門家の意見を聞いた上で、慎重に判断する考えも明らかにした。

 同日施行された改正特措法で、新型コロナが同法の対象に加わった。政府は13日、政令で対象とする期間を来年1月31日までと定めている。

 同法の規定では、政府は蔓延(まんえん)の恐れが高いと判断した場合に、首相を本部長とする対策本部で基本的対処方針をまとめる。緊急事態宣言を出すかどうかは専門家の意見を聞いた上で検討する。

 実際に宣言を出す場合は、都道府県を単位とする区域や期間を首相が示す。都道府県知事が、住民の外出自粛や、学校、老人福祉施設などの使用停止、イベントなどの開催制限、医薬品、食品などの売り渡しなどを要請・指示できる。

 首相は、新型コロナをきっかけにした国内外の経済の減速傾向に対しては、「今後も機動的に必要かつ十分な財政政策を間髪を入れず、講じる。あくまで感染拡大防止が最優先だが、一気呵成(かせい)にこれまでにない発想で思い切った措置を講じる」と述べた。自民党内からも声が上がっている消費減税についても問われたが、首相は答えを避けた。

 首相はまた、自らが求めた学校の臨時休校について触れ、卒業を迎える児童、生徒らに「最後の思い出を作る大切な時に学校を休みとし、大変申し訳ない」と陳謝。卒業式は「安全面での工夫を行った上で、ぜひ実施していただきたい」と話した。