拡大する写真・図版マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏=2015年

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 米マイクロソフト(MS)の創業者のビル・ゲイツ氏(64)が、同社の取締役から退任した。ゲイツ氏は1975年の創業以来、45年にわたり、パーソナルコンピューターの社会への普及に大きな役割を担った主役だった。競合他社への強いライバル心をむき出しにして業界を率いてきたゲイツ氏。退任は一時代の終わりを印象づけるものだ。ただ、ゲイツ氏の視線の先には、世界がいま直面する、より大きな脅威もある。

 「世界の保健衛生、開発、教育、そして最近、より力を入れている気候変動など、慈善活動により多くの時間を捧げるため、退任する決断をした」

 ゲイツ氏はビジネス向けのソーシャルメディア「リンクト・イン」上に13日、こうつづった。

 ゲイツ氏はフルタイムの会長としてMSを率いていたが、2008年に自らの慈善活動団体「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」に軸足を移し、MSの会長職は非常勤の形になった。14年に会長を退任したあとも取締役として残り、同社のかじ取りには限定的ながらタッチし続けていた。今後は、MSのナデラ最高経営責任者(CEO)への技術アドバイザーとして助言は続けるという。ゲイツ氏は、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社「バークシャー・ハサウェイ」の取締役も退任した。

暮らし変革の予言とジョブズ氏台頭

 02年からインタビューや取材現場でみてきたゲイツ氏は、「世界を変える」という強い信念を持ち、自らのビジョンの実現に貪欲(どんよく)にこだわる経営者だった。03年1月に会ったときには「今後10年で、デジタル技術を活用した暮らしにかかる費用は大幅に下がる」「人とコミュニケーションをとること自体の考え方が大きく変わるだろう」と予言。たしかにその後、スマートフォンが登場し、私たちの意思疎通の方法は様変わりした。ただ、そこで主役になったのは、ライバルのスティーブ・ジョブズ氏が率いるアップルだった。

 00年代の初頭、アップルはMSに比べるとずっと小さな会社だった。90年代、MSは基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」で業界を席巻。一方、ジョブズ氏は80年代半ば、アップルから一時は追放される憂き目にあっていたのだ。

拡大する写真・図版スティーブ・ジョブズ氏=2004年10月、尾形聡彦撮影

拡大する写真・図版2003年1月、デジタル社会の未来について語るマイクロソフトのビル・ゲイツ会長=尾形聡彦撮影

 もともと、ソフト開発で連携し…

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