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 相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件で、殺人の罪などに問われた植松聖(さとし)被告(30)に対する裁判員裁判の判決が16日午後、横浜地裁であり、死刑が言い渡された。

 重傷を負った尾野一矢さん(47)の父剛志(たかし)さん(76)は判決後に記者会見し、死刑判決について「ほっとした。遺族が本当に求めていた量刑が裁判員に伝わったのはありがたい」と話した。

 剛志さんは「被告の一挙手一投足を見たい」と、全公判を傍聴した。植松被告に「少しでも謝罪や反省の態度が見えれば」と思い、被告を観察したが、「一度もそれが見えず、ひとごとみたいに座っていた。本当にがっかりした」と無念さを口にした。

 2016年7月の事件から判決までの3年8カ月を「長くて長くてつらい日々だった」。この日の朝は「裁判長の言葉を心に刻みつけよう」と思ったという。「判決は通過点として前を向いていきたい。遺族の方も、少しはほっとして喪に服せると思う」と話した。

 現在、一矢さんが地域で暮らす準備を進めている。「息子も元気になった。自分たちが身をもって、障害を持っていてもちゃんと生きていけるということを伝えていきたい」(林瞬)