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 日本クラシック音楽事業協会(入山功一会長)は16日、イベント自粛要請による公演中止・延期によって生じた損害の補償などを求める要望書を萩生田光一文科相、梶山弘志経産相に提出した。17日には文化芸術振興議員連盟の河村建夫会長にも出す。入山会長は「一様にイベントとくくられ、具体的な安全や開催のためのガイドラインが示されていないことも問題だと指摘した」と話している。

 要望書によると、協会として自粛要請の受け入れを表明し対応してきた結果、先週末で全国で740公演が中止・延期となったとして、これに伴う演奏家、公演の主催・マネジメント会社などの損害は中止分だけで24億円を超えると試算。①事業者の損害を補償する具体的な施策②実演家の損失への補填③生活に困窮を来している実演家、破綻(はたん)の危機にある事業者への迅速な無利子融資などの救済策の実施――などを求めている。

 入山会長は「クラシック音楽を支える会社は小規模なところがほとんど。この状況の中で困難に直面している。飲食業を含め、サービス業はどこも同じでわれわれだけ、というつもりはないが、安倍首相自らイベントという言葉を出して自粛を求めた。休校に伴う補填(ほてん)などの対応は表明したのだから、イベントに対しても具体的な対応をしていただきたい」と話す。

 要望書には、「成り立ちや形態が異なる公演や催し物が、一様にイベントとして具体的なガイドラインも示されないまま適用されている点にも問題がある」との指摘も加えた。「結果的に、様々なジャンル、個々の会社がそれぞれに対策を講じ、お客様の不安がぬぐえない。国としてある種のガイドラインなり、もう少し丁寧に説明が必要だ」と話している。

 同協会は、クラシック音楽のコンサートの企画・運営や演奏家らのマネジメントなどを手掛ける全国93社で構成する一般社団法人。加盟者で共有する安全のためのガイドラインの作成を進めている。第2弾の要望なども検討中という。

芸能実演家団体も経済支援求める

 日本芸能実演家団体協議会(野村萬会長)も13日付で、新型コロナウイルス感染拡大防止のため舞台公演を中止した団体などに、経済支援などの施策を求める要望書を、安倍晋三首相や関係閣僚あてに提出した。

 要望書では、公演中止で実演芸術活動の存続が危ぶまれる実演家やスタッフ、企業、団体などに対する経済的な支援や、鑑賞機会を回復するための文化予算を補正予算などで確保するよう求めている。

 芸団協は俳優や歌手、舞踊家、舞台芸術スタッフなどの68団体が加盟する。(西正之、井上秀樹)