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 1965年に山口県下関市で見つかった恐竜の卵の化石の学名に「シモノセキ」が入った。この化石を見つけて採集した当時、高校生だった下関市出身の清水好晴さん=神奈川県横須賀市=は、ふるさとの地名を冠した学名が付いたことに「大変感激しています」とコメントした。

 学名は「ムルティフィスウーリトゥス・シモノセキエンシス」。ラテン語で「下関の多裂卵石」という意味で、学名を付けた福井県立大の研究者によると、表面に多くの裂け目がある特徴にちなんだ。

 化石は清水さんらが65年9月、白亜紀前期の地層(約1億2千万年前~約1億年前)で採集。卵の殻の部分は約3・7ミリと比較的厚く、断面の模様が表面に向かって木の枝のように広がる特徴がある。直径は約10センチと推定されている。

 2017年に「国内最初の恐竜化石」と判明。その後も福井県立大と同県立恐竜博物館が共同研究を続け、新種の恐竜の卵であると確認された。国際学術雑誌に16日、論文が掲載された。

 論文著者の一人で、下関市役所で会見した今井拓哉・福井県立大恐竜学研究所助教によると、中国や韓国でも似た卵化石が発見されているが、より厚みがあることや裂け目の幅が広いことが新種の根拠とされた。

 化石は昨年12月に市へ寄贈され、市は市立考古博物館で常設展示として復元模型とあわせて公開する方針。清水さんは「特に未来を担う子どもたちにはグローバルに地球の歴史、環境問題に興味・関心を持ち、地球の未来を考えるきっかけとなることを期待します」とコメントした。(貞松慎二郎