拡大する写真・図版会見した安倍晋三首相に対し、記者からは多数の挙手があった=2020年3月14日午後6時36分、首相官邸、越田省吾撮影

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 安倍晋三首相は14日、新型コロナウイルス対策について2度目となる記者会見を首相官邸で開いた。首相が全国一斉の休校要請の根拠を語らず、メディアも追及不足を批判された2月29日の会見に比べると、質疑応答の時間は2倍近くに。ただ、今回も記者の挙手が続く中で会見を打ち切った。官邸と記者。両者はどう会見に臨んでいるのか。

 首相は14日の会見で、冒頭からの21分間、演壇脇のプロンプター(原稿映写機)に映る原稿も見ながら語った。その後は質疑応答へ。官邸取材を担う内閣記者会の幹事2社を含む8人の質問に答えたところで、司会の長谷川栄一・内閣広報官が会見を終えようとした。その瞬間、何人もの記者が声を上げた。「まだあります」「総理、これ会見と呼べますか」

 長谷川氏はさらに朝日新聞やフリーの記者ら4人を指名。首相は途中、記者の求めを受けて「まあ、いいんじゃないの」と発言。結局、質疑応答は計31分間となったが、開始から52分後に打ち切った。続行を求める声で騒然とする中、首相は会見場を出て帰宅した。NHKは開始から40分後に中継放送を終え、終盤に記者たちが会見の続行を求める場面は放送では見られなかった。

 先月末の会見も、複数の記者が挙手する中で司会の長谷川氏が打ち切り、首相は帰宅した。フリージャーナリストの江川紹子さんが「まだ質問があります」と声を上げていた。

 この時は首相の冒頭発言が20分、5人が指名された質疑応答が16分間だった。いずれの場面でも、全国の小中高校と特別支援学校に一斉休校を要請した根拠は明らかにならなかった。江川さんは会見後、朝日新聞の取材に「質問に答えていない首相に繰り返し聞こうともせず、会見の続行を求めることもせず、記者の職責を果たしていない」と記者会の加盟社を批判した。SNS上でも、記者の追及が足りないとの指摘が相次いでいた。

 一方、首相の応答について、リスク管理と企業の記者会見に詳しい中島茂弁護士は「休校を決めた理由を最後まで説明しなかった。要請だけされても、命令のように感じて不快だ。国民の理解や協力があっての政府なのに、政府が決めれば国民がついてくると思っている」と話す。細川護熙政権時代に官房長官を務めた武村正義さんは「記者の背後には国民がいる。国会など特別な予定がない限り、質問には答えるべきだ」と指摘する。

再質問なしなら「なれ合い」指摘

 現在の政権では、首相会見はどんな流れで開かれているのか。

 官邸報道室などによると、この…

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