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 バレーボール日本代表主将の柳田将洋(27)は、言葉を選びながら、静かに語り始めた。「子どもの頃、日本代表になるなんて、思ってもみなかった」

 東京・東洋高で全国制覇を果たし、慶大を経てサントリーへ。身長186センチとアタッカーとしては小柄ながら、日本代表の主力として活躍。2017年にプロ選手となり、欧州へ渡った。今季はドイツ1部のユナイテッド・バレーズでプレーする。鋭いスパイクとジャンプサーブ、そして強いリーダーシップで日本代表を引っ張ってきた。

 小学1年の時、ある出来事がきっかけで、「バレーは絶対にやらない」と言った。小学5年で日本一になると、母は大切なことを教えてくれた。進路を決める時、離れて暮らす父はある信念を持って、助言をしてくれた。サントリーでは、尊敬する先輩との出会いがあった。バレーが大好きで、いつも努力を続けてきたから、今がある。

 バレー界屈指のスター選手は、どんな幼少期を送り、家族はどう見守ってきたのか。4回にわたって迫る。

     ◇

 体育館で椅子が飛んでいた。

 昨秋のバレーボール・ワールドカップ(W杯)で日本代表主将を務めた柳田将洋(27)が、小学生になってすぐのこと。ママさんバレーに打ち込む母、英子さん(57)に連れられ、ある小学生のチームを見学しに行くと、怖い光景が広がっていた。怒った指導者が椅子を放り投げ、ボールを手に子どもを追い込んでいた。柳田は東京都江戸川区の自宅に戻ると、泣きながら言った。

 「バレーは絶対にやらない!」

 幼い頃から、4歳下の弟、貴洋さん(23)と一緒に、両親の所属するチームの練習や試合に行って、バレーに親しんでいた。本格的に競技を、と思っていた矢先の出来事。英子さんは言った。「やらなくていいよ」。無理強いはせず、入部を見送った。やりたいことを見つけるまで待った。

バレーボールの日本代表で活躍する柳田選手。紙面で紹介しきれなかった写真のほか、母の英子さんの言葉をお見せします。

 半年ほど経ち、柳田は結局、好…

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