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【答える人】藤原雅史さん 神戸アイセンター病院診療科長

 78歳女性。約1年半前に両目の白内障手術を受けました。ただ、左目の視力が戻らず、眼科で左目の「黄斑前膜(おうはんぜんまく)」と診断されました。手術を勧められましたが症状が良くならないこともあるという説明を受けました。手術を受けるべきでしょうか。      (神戸市・Y)

 Q どんな病気ですか。

 A 網膜の一部「黄斑」の前に、膜ができる病気です。目の中にあるゼリー状の「硝子体(しょうしたい)」は、加齢とともに液化して網膜からはがれていきますが、一部がはがれ残ると、こうした膜を作ることがあります。40歳以上の20人に1人いるとされています。

 Q 症状は。

 A 視界がかすんだりゆがんだりといった症状が出て、文字が読みにくくなることがあります。片目だけ症状が出ている場合、両目で見ると脳が見え方を補正して気付かないこともあります。通常は、ゆっくりと症状が進みます。

 Q 治療法は。

 A 手術以外の治療法はありません。目の白い部分に1ミリ以下の穴を3~4カ所あけ、膜をはがします。1時間前後の手術です。手術後どこまで見えやすくなるかは、手術前の経過によります。ただ、この病気は失明までいかないことがほとんどで、絶対に手術が必要な病気ではありません。生活スタイルや今の見え方を考慮しながら、手術をするか選択します。

 Q 日頃から気を付けるポイントは。

 A 病気を調べるための機械、光干渉断層計(OCT)が2000年代から普及し始め、早期発見できる病気になりました。長く膜が残った状態が続くと、手術で元に戻りにくくなります。早期に見つけて手術のタイミングを逃さないことが大切です。セルフチェックもできます。日本眼科医会のホームページにもある「アムスラーチャート」という格子状の線が入った図を片目ずつ見ます。線がゆがんで見えるなど、見え方に異常があれば、眼科を受診することを勧めます。

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