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 厚生労働省は17日、新型コロナウイルスの感染拡大でマスクや消毒液などの緊急増産におわれる企業があることを念頭に、残業時間規制の例外とする場合があるとして、企業からの相談に応じるよう各地の労働局に通知した。

 残業時間の罰則付き上限規制は昨年4月(中小企業は今年4月)から施行。月45時間、年360時間が原則で、労使が合意する場合も「月45時間を超えるのは年6カ月まで」「休日労働を含めて月100時間未満」などの上限を設けた。

 ただし労働基準法には以前から、災害など臨時の必要がある場合は、労働基準監督署の許可をとるなどすれば、事実上この残業規制を超えて労働者を働かせることができる規定がある。どのような場合に許可を出すかは「個別に判断する」(厚労省)という。

 加藤勝信厚労相はこの日の閣議後会見で、マスクの増産にあたる企業などから残業時間の問い合わせが多くあるとして、残業規制の例外となる規定に言及したうえで「健康確保にはしっかり留意していただかなければならない」と話した。

 しかし、労働組合の中央組織・連合によると、3月4、5日に実施した新型コロナウイルスに関する緊急相談ダイヤルには、「マスクメーカーの工場勤務。2月から休日はなく、泊まりも多く、このままでは死んでしまう」(50代男性)という声も寄せられた。(滝沢卓)