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 大阪市の松井一郎市長は17日、4月から市立小中学校の給食を無償化する方針を明らかにした。無償化は所得制限を設けた上で来春に始める予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済対策として、所得制限なしで前倒しして導入する。政令指定市では初めてとなる。

 開会中の2月市議会に提出している新年度予算案を修正する。松井氏は市役所で記者団に「新型コロナウイルスの拡大で、子育て世帯は学校が休校になり、自らの仕事もどうなるか分からない。安心して子育てしてもらうため、給食無償化を前倒ししたい」と述べた。

 小中学校で計約16万5千人が対象となる。子ども1人当たり「年間5万~6万円」の負担減になる見通しで、市の負担は計約77億円。基金の取り崩しで財源を確保する。再来年度以降の仕組みは、新年度中に所得制限や対象とする学校の範囲などを検討して決めるという。

 大阪市教育委員会によると、昨年5月1日時点での市内の児童・生徒は小学校が11万4711人、中学校が5万682人。学年に応じて1食あたり227~300円の給食費を徴収している。生活保護を受給しているなどの低所得世帯3万9143人(2018年度)の給食費は公費で負担している。

 文部科学省の2017年度の調査によると、小中学校の給食を完全無償化している自治体は76あったが、7割以上が人口1万人未満の小規模な自治体だった。(笹川翔平)