中学生が手作りマスク612枚寄贈 材料はお年玉貯金で

新型コロナウイルス

平畑玄洋
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 新型コロナウイルスへの感染予防でマスクが不足するなか、甲府市内の中学生が17日、手作りのマスク612枚を山梨県に寄贈した。

 山梨大教育学部付属中1年の滝本妃(ひめ)さん(13)。大人用400枚と子ども用212枚を作った。県はマスクが必要な高齢者施設や児童養護施設に届ける。

 滝本さんがマスク作りを思いついたのは先月半ば。母親と薬局に行った際、リュックを背負った高齢の女性が、マスクを買えずに途方に暮れている姿を目の当たりにしたからだった。

 店員との会話を聞いていると、マスクを求め、何軒も歩き回ったようだった。「かわいそう。私にも何かできないか」と思い立ち、学校の試験が終わった先月末から作り始めた。

 材料は布、ガーゼ、ゴムひもで、「小さい頃からためていたお年玉貯金を使って買いそろえた」。無料で手に入れた型紙をもとに作ると、立体感がなく、顔に密着しない。市販のマスクから母親が型紙をとると、しっかりフィットした。

 曲線や、ゴムひもを通す部分を縫うのが難しかったという。臨時休校でできた時間を使い、1日30枚を超えるペースで作り続けた。「裁縫は苦手。今回は皆さんの役に立ちたくて頑張った。一人でも多くの方に使ってもらえたらうれしい」と話し、今も作り続けている。

 長崎幸太郎知事は「マスクをいただいた人だけでなく、多くの皆さんが勇気づけられる」と感謝の言葉を伝えた。(平畑玄洋)

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