【動画】阪神・淡路大震災について学ぶSTU48の谷口茉妃菜さんと森下舞羽さん
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 瀬戸内7県を拠点に活動するアイドルグループ「STU48」と各地の魅力を紹介する「瀬戸リスト」。谷口茉妃菜(まひな)さん(20)と森下舞羽(まいは)さん(15)は、25年前に阪神・淡路大震災を引き起こした野島断層が残る北淡震災記念公園(兵庫県淡路市)で震災について学んだ。

拡大する写真・図版震災当時の姿のまま保存されている野島断層を見つめる、STU48の谷口茉妃菜さん(左)と森下舞羽さん=兵庫県淡路市の北淡震災記念公園、安冨良弘撮影

 大きな地割れの跡が残るアスファルトの道路、南北約140メートルにわたって地面を引き裂く段差――。北淡震災記念公園の野島断層保存館に残る断層の一部だ。

 「断層の周りの道路にまで大きな亀裂が入っていて……。衝撃的です」と森下さん。「自然の怖さを物語っている」と、谷口さんも目の前の断層の破壊力に目を見張った。

 「25年前、この震災で6434人の方が亡くなりました」と保存館課長の岡田美紀さん。「原因となった野島断層は淡路島の地表約10キロにわたって現れました。この震災の教訓を忘れないために、断層をこの地に残したのです」。岡田さんの話に、2人は真剣に耳を傾けた。

拡大する写真・図版野島断層保存館課長の岡田美紀さん(左)から、断層の仕組みについて聞く2人

 館内では、震災で倒れた阪神高速道路や炎に包まれた神戸の街などを捉えた写真パネルが多数展示されている。2人は、自分たちが生まれる前に起きた震災のあまりの被害の大きさに、言葉を失った。岡田さんは「震災前は、関西でこれほど大きな地震が起きるとは思っていませんでした」と打ち明けた。

 岡田さんは、国内の主な活断層の位置を赤い線で記した地図の前に2人を案内した。「国内には、強い地震を起こす恐れがある活断層がこれだけあるのです」と岡田さん。「私たちは『地震は起きない』という何の根拠もないことを信じて暮らしていた。そこへ震災が起きたのです」と続けた。

 保存館の隣にある「メモリアルハウス」も見学した。敷地内を横切る断層によって、壁などがずれた民家が当時の姿のまま残されている。2人は、激しい揺れで棚や食器が散乱したキッチンを思わず見回した。「この部屋を見て、自宅の備えは大丈夫か点検してみてください」と岡田さんがアドバイスする。

拡大する写真・図版野島断層保存館課長の岡田美紀さん(中)から震災当時の淡路島の様子を聞く2人=北淡震災記念公園

 次に足を運んだのが園内の震災体験館。2人は起震装置で再現した震災の揺れを体験した。

 谷口さんと森下さんは、柵に囲まれた体験コーナーのイスに腰かけた。やがて地震発生を知らせるアナウンスとともに、床やテーブルがガタガタと激しく揺れ出す。2人は思わず「きゃっ!」と悲鳴を上げた。約40秒続く揺れの中、2人は目の前のテーブルに両手を突いて揺れに必死に耐えたり、テーブルの下に潜り込んだりして振動が収まるのを待った。

 体験後、コーナーから出てきた2人は「怖かった。まだ体が揺れてる」と動揺した様子。森下さんは「今回は心の準備ができていたけれど、実際の地震は突然やってくる。冷静な判断ができないかも」と不安を口にした。

 「年月が経つと、人の記憶はあいまいになり、忘れがちになると思う」と谷口さん。「今日の体験や岡田さんのお話を聞いて、地震は身近な問題と感じた。これからも震災のことを忘れずに備えたい」と心に誓っていた。

拡大する写真・図版熱々のグラタンに歓声をあげる森下舞羽さん(右)=兵庫県淡路市のミエレ

 その後、2人は震災記念公園の近くにある海辺のカフェレストラン「ミエレ(miele)」へ。夕暮れに染まる播磨灘を望む店内で、体をゆっくりと休めることにした。

 注文したのは、大粒のイチゴをふんだんに使ったワッフルや、ジャガイモやシーフードなど具だくさんのマカロニグラタン。谷口さんは「イチゴの酸味とクリームの甘みがよく合って最高!」とワッフルをおいしそうにほおばった。森下さんも「味が濃厚でしっかりしていて、ジャガイモ好きにはたまらない。すごくおいしい!」と、次々にグラタンを口へ運ぶ。

 おなかもいっぱいになった頃、2人はジュースを飲みながら、震災記念公園での体験をもう一度振り返った。「今までは地震を人ごとのように感じていたけれど、家でも食器棚が倒れないようにするなど今すぐに備えをしておきたい」と森下さん。谷口さんも「震災のことは昔、おばあちゃんから聞いたことがあったけど、今日見聞きしたことは想像を超えていた。震災のことを忘れないために、これからも意識して生きていかなければ」。震災記念公園で学んだ教訓の数々を、2人は心にしっかりと刻んでいた。

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拡大する写真・図版STU48の谷口茉妃菜さん

 たにぐち・まひな(20) 徳島県出身。動物が大好き。飼い猫「じじ」は好物のスティック状のお菓子を奪うようにして食べる。その姿がめっちゃかわいい。

拡大する写真・図版STU48の森下舞羽さん

 もりした・まいは(15) 山口県出身。人気漫画の「鬼滅の刃」にはまっている。登場人物たちが抱える深い過去に心を揺さぶられ、毎回泣いてしまう。(吉田博行)