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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府・与党は緊急経済対策の一環として、現金を給付するなどの直接的な家計支援を実施する方向で検討に入った。対象や金額などについては今後調整を進める。2008年のリーマン・ショックで引き起こされた世界金融危機の際、政府は全世帯を対象に1人1万2千円(子どもと高齢者は2万円)の定額給付金を配った例がある。

 政府高官は現金給付について「今議論している。あとはみんなに配るのか、線引きをするのか」と述べた。自民党からは「現金を給付しなきゃいけない人はいるが、あくまで低所得者に限る」(幹部)という意見が出ている。

 公明党の石田祝稔政調会長は18日の記者会見で「現金給付を頭から否定はしない。検討していきたい」と述べた。その上で、「貯金に回るとの心配は常につきまとう」と指摘。地域振興券のような商品券を含めて、家計への支援策を今後検討する考えを示した。

 財務省幹部は全業種が影響を受けたリーマン時と比べ、「今回は悪いところがはっきりしている。全国民に渡すと、本当に困っている人に役立てるほど渡すことができなくなる」と語った。

 また、安倍晋三首相は18日の新型コロナウイルス感染症対策本部で、10日に発表した第2弾の緊急対応策で盛り込まれた個人向けの緊急小口資金の貸し付けについて対象を拡大することを表明。フリーランスでは、臨時休校で仕事を休まざるを得ない人が対象だったが、休校の影響や子どもの有無に関わらず適用する。このほか、電気料金など公共料金や国税、社会保険料の支払い猶予などに取り組む考えを示した。

 緊急経済対策に向け、有識者から意見を聞く「集中ヒアリング」を19日から開催することも表明した。首相や西村康稔経済再生相らが7回にわたって、運輸や観光、金融など関係業界や経済団体の代表ら約60人から聞き取りを行う。19日はフリーランスや就職活動中の学生を対象とする方向で調整している。