拡大する写真・図版半年ぶりに会った赤ちゃんにミルクを飲ませる女性。「目がキラキラしてる」とつぶやいた=2020年1月30日午後2時16分、熊本市西区の慈恵病院、白石昌幸撮影

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内密出産 いのちをつなぐ①

 昨夏、熊本市の慈恵病院でナースステーションなどのブザーが鳴った。親が育てられない子どもを匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)の小さな扉が開いた知らせだ。看護師が駆けつけると、生まれてまもない赤ちゃんを抱いた女性が、真っ青な顔色で立ち尽くしていた。

 女性は19歳、学生だと明かした。白いおくるみの中の赤ちゃんにはへその緒が短くついていた。約3千グラムの男の子だった。2日前の早朝、アパートの自室でひとり、出産したという。

拡大する写真・図版慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」の預け入れ口。屋外から小さな扉を開くと内部にベビーベッドがある。右は病院職員=2020年3月18日午前11時39分、熊本市西区、白石昌幸撮影

 産後の胎盤やへその緒をどう処理したのかすら覚えていない。ただ、赤ちゃんが息をしているか心配で、確認しながら一晩を過ごしたという。翌朝、新幹線に乗り、半日かけて病院にたどり着いた時には重度の貧血状態に陥り、立っているのも困難な状況だった。すぐに治療が施された。

 医師や助産師の立ち会いがないまま自宅などで産む「孤立出産」。大量出血や仮死状態での出生などの事態が起きれば母子とも命の危険にさらされる。だが、今年1月末、同病院の一室で取材に応じたこの女性は「親に知られずに赤ちゃんを産むには、これしか選択肢がなかった」と、その理由を語り出した。

なぜ、この病院をたずねたのか。女性は記者に語りました。

■自分を虐待してきた親、もし赤…

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