[PR]

それぞれの最終楽章・食でつながる(2)

在宅栄養専門管理栄養士・安田和代さん

 今回は、頑固だけど愛すべき存在だった男性Hさん(享年81)を紹介します。妻を亡くし、子どもとは疎遠で、一人暮らしをしていました。訪問看護師(訪看)やヘルパーなど多職種で支えた方でした。

 慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)があり、脳梗塞(こうそく)の後遺症で、のみ込むのが難しい嚥下障害がありました。近くの総合病院でCOPDの治療を受けていましたが、通院が難しくなり訪問診療に切り替えました。汁付きの麺はすするとむせるため普段は禁止に。みそ汁はとろみをつけていました。ベッド上で生活し、昼間はデイサービスに通っていました。

 訪問では、ほかの職種と連携しながら関わりました。在宅医はたんの自己吸引指導、訪看は全体的な心身管理、私は栄養状態の評価や嚥下体操などを行いました。ヘルパーはHさんの代わりに買い物をします。彼は次々と好きな物を頼みますが、万が一、のみ込みで問題があると困ります。そこで私は「買っていいものリスト」を写真つきで作成。そこから本人が選びヘルパーに買い物を頼むようにしました。

 あるときこんなことがありました。そのころ体重が増え続けていて、「原因は何だろう」と考えていました。アイスクリームは1日1個の約束でしたが、どうも買い物レシートと冷凍庫の在庫の数が合いません。「アイス1日3個食べているでしょ?」と聞くと、Hさんは「ばれた!」という顔でうなずきました。

 訪看やヘルパーなど、来る人来…

この記事は有料会員記事です。残り809文字
ベーシックコース会員は会員記事が月50本まで読めます
続きを読む
現在までの記事閲覧数はお客様サポートで確認できます
この記事は有料会員記事です。残り809文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。残り809文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る!】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら