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 探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に作ったクレーターは、地上実験の7倍の大きさだったことが詳しい画像解析から分かった。重力がほとんどない影響を差し引いても想定以上の大きさという。神戸大の荒川政彦教授は「大小の岩に覆われているにもかかわらず、砂のように流動的に振る舞うサラサラの状態のようだ」と驚いた。

 神戸大や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが20日、米科学誌サイエンス電子版(https://science.sciencemag.org/lookup/doi/10.1126/science.aaz1701別ウインドウで開きます)に発表した。

 発表では、はやぶさ2が昨年4月に作ったクレーターは直径が約14・5メートルで、中央には深さ60センチのくぼみができていた。打ち上げ前の地上実験では直径2メートルほどで、7倍の大きさだった。重力がほとんどない天体のクレーターは、地表の強度が小さいほど大きくなる傾向があるといい、この結果、リュウグウの地表はほとんど強度をもたない砂のような状態とわかった。

 また、地表にある多くのクレーターの大きさと数の関係から、リュウグウは、640万~1140万年にわたって、天体の衝突が頻繁に起こる小惑星帯にいたことが分かった。リュウグウができたあと、火星から木星軌道付近の小惑星帯にいたが、その後、木星の重力の影響などで地球に近づくようになったらしい。(小川詩織